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鷺沼教会月刊誌 Communio (コムニオ 一致)
鷺沼教会では『Communio (コムニオ 一致)』という名の教会報を毎月発行しています。
ここでは、その『Communio』より司祭巻頭言を転載いたします。

2018年12月号
伝える ―― 嬉しくよいことだから
主任司祭 松尾 貢
 

杉原千畝 先日、フランシスコ教皇はバルト3国を歴訪なさいました。バルト海に面する小さな3つの国の中にリトアニアという国があります。1990年代初め、鷺沼の修道院にアルビーノ・マルゲチウス(帰化名・有美野 仁)というリトアニア出身の司祭がいらして、よく師の祖国の思い出話を聴いたものです。

 そのリトアニアで最も有名な日本人といえば、杉原千畝だそうです。彼は「東洋のシンドラー」と呼ばれています。第二次世界大戦中、日本領事館領事代理としてリトアニアのカウナスに赴任していた彼は、ナチス・ドイツによって迫害されていた多くのユダヤ人にビザを発給し彼らの亡命を手助けしたのです。杉原千畝の<命のビザ>によって救われたユダヤ人の数は少なくとも六千人以上と言われています。リトアニアの人びとと救われたユダヤ人は、彼の人道的な行動を後世に伝えようと小学校の教科書に載せたり、記念館を作るなどの努力をしています。

 先日、燦葉出版社刊行の本の中に<関東大震災時の鶴見警察署長・大川常吉の勇気>という記事を見つけました。素晴らしい話なので皆様にもお伝えしたいと思います。
 1923年9月1日に発生した関東大震災。相模トラフ沿いの断層を震源とするマグニチュード7.9による災害で死者9万9千人、行方不明者4万3千人、負傷者は10万人を超え、京浜地帯は壊滅的打撃を受けました。その直後、デマによってあちこちで朝鮮人に対する虐殺や暴行事件が頻発し、そのとき多くの朝鮮人たちが警察に保護を求めてきました。鶴見警察署長・大川常吉はその朝鮮人たちを警察署内に保護しますが、暴徒たちがやって来て「朝鮮人たちを殺せ!」「朝鮮人に味方する警察など、叩き潰せ」と叫びます。
 今はこれまでと覚悟を決めた所長は、
“よし、君らがそれほどまでにこの大川を信頼せず、言うことを聴かないのなら、もはや是非もない。朝鮮人を殺す前にまずこの大川を殺せ”と大喝し、群衆の前に大手を広げて立ちふさがった、といいます。
 また、群衆にこうも言ったそうです。
“朝鮮人が毒を投入した井戸の水を持ってこい。私が先に諸君の前で飲むから。そして異常があれば朝鮮人は諸君に引き渡す。異常がなければ私にあずけよ!”と。
 上記の大川署長の言動を身近に見ていた門司亮さんは後に衆議院議員となり、社会正義の実現に尽くしたのでした。彼は著書『私の人生』の中でこう述べています。
 “人命の尊厳を知り、法と秩序を守りとおした大川常吉署長の決断と行動を身近に見て、何か社会的に大きな示唆を与えられたような気がしました。これは私がその後、社会主義者として社会運動をする上に大きな教訓となりました”。

 福音とは“よき知らせ Good News”です。喜ばしく、嬉しいメッセージだからこそ、伝える必要があるのです。

photo © WikimediaCommons / PD


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