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鷺沼教会月刊誌 Communio (コムニオ 一致)

2004年10月号
ドメニコ・サヴィオ列聖50周年への歩みの中で…
主任司祭 山野内 公司
ドメニコ・サビオのスカプラリオ 
ドメニコ・サヴィオのスカプラリオ

 大聖年の年、日本サレジオ管区の企画の巡礼で、トリノやサレジオゆかりの場所に行くことができました。ドメニコ・サヴィオが生活したモンドニオ村とヴァルドッコの大聖堂にあるこの聖人の祭壇に、ベビー服などが飾られていたのが印象に残りました。それは、子供を授かったこと、または困難な状況の中で無事に子供を出産したことに対する感謝の気持ちのしるしでした。この少年が妊婦や無事の出産の保護者になったのは一つの出来事にさかのぼっています。ドメニコがもうトリノのドン・ボスコのオラトリオにいた頃でした。ある日、ドメニコはドン・ボスコにすぐに家に帰りたいと許可を願いました。(電話のない時代です)。これまでにもドミニコへの神様の特別な働きかけがあったことを知っていたドン・ボスコは彼の願いを聞き入れました。ドメニコは徒歩で数時間かけて家に辿り着きました。お母さんは弟の出産のために危険な状態でしたが、ドメニコが突然現われたことで安心して、無事赤ちゃんを産むことができました。  

 このことから、ドメニコ・サヴィオの取次ぎを願う習慣が始まりました。私もその年、この聖人のメダイをイタリアから持って帰り、何人かに配りました。その取次ぎによって、今元気に成長している3歳の男の子がいます。
 今回アルゼンチンに行った時、神学生時代に協力した小教区「ヨハネボスコ」に援助金を届けました。6つの巡回教会を含めて1万人の信者がおり、その多くが貧しい人たちです。9月22日のミサで、援助金の目的(天井の修理、子供たちに神様の教えを伝える場所など)について触れました。そして、この助けによって、多くの人たちが貧しい中から出し合って今まで集まったことのないお金が集まりました。「遠いところから私たちのことを思ってくださったので、私たちも頑張らなければ……」と彼らが動き始めたのです。感謝の気持ちとして、手作りのドメニコ・サヴィオのスカプラリオをいただききました。実はこの小教区は、同じ聖人を保護者とする私たちの姉妹教会でした。この教会だけではありませんが、ここでは、毎月一回妊婦の方々をミサの中で特別に祝福しています。祝福は具体的で、妊娠何ヶ月目かにより、胎児に備わっていく体の機能によって、祈りも異なります。たとえば、手ができてくる発達段階では、「神様、二つの手を創って下さってありがとうございます。この手がいつも人を助ける手でありますように……」というような祝福が行われるのです。当然ご主人も一緒です。このように毎月あるいは数回の祝福を受けて生まれきた子供は、明らかに普通と何かが違う、暖かい落ち着きに包まれています。それは決して魔法的なものではありません。親が祝福を受けることによって、子供を待ち望む心の準備も行われているからです。

 アルゼンチンの他の教会でもこの習慣は広まっているようです。日本でも、児童虐待やひとの命を簡単に奪う事件が続発している今、子供が生まれる前から、親の精神的、霊的な準備がどれほど大切であるか、私たちももっと具体的に考えていかなければいけない時代ではないでしょうか。妊婦の方々にドメニコ・サヴィオの祝福を与えることは、その一つの助けとなります。個人的には既にこのような祝福を与えていますが、もしかしたら、何か他にも方法が考えられるのではないかと思っています。
 
月の谷の「きのこ」という名の岩(サンホアン)
月の谷の「きのこ」という名の岩(サンホアン)
アルゼンチン側から見たイグアスの滝(ミシオネス)
アルゼンチン側から見たイグアスの滝(ミシオネス)

二回目の聖霊降臨(堅信式)


 今年は、11月28日に梅村司教様が鷺沼教会にお出でになり、堅信の秘蹟を数人の兄弟姉妹に授けて下さいます。この秘蹟によって、洗礼の時にいただいた恵みをもっと生かすために、私たちは聖霊の賜物で満たされます。聖霊の働きは私たちを交わりに導きます。ミサの始めに「主イエス・キリストの恵み、神の愛、聖霊の交わりが皆さんと共に」という挨拶があります。神との交わり、他者との交わり、自分自身との交わり、大自然との交わり……。交わりは私たちの健康、満たされた人生と深く関わっています。電波がそれぞれの携帯電話に間違いなく届くように、神様の贈り物である聖霊も間違いなく、それぞれ固有の「この人」に送られているのです。ただし、受け手が送られた情報を読み取らなければなりません。読み取るために、神からのメッセージ(愛のキーワード、救いのキーワード)を用いれば、その本質に近づきやすいと思います。
 受堅者の皆さんにとって、この二ヶ月間は自分自身を神の電波に合わせる期間、聖霊の働きに心を開く期間であります。共同体が提供する準備の集いと個人的な祈りをもって、聖霊の新たな訪れを待ち望みましょう。そして、共同体の皆さんも、堅信を受ける一人一人の兄弟姉妹のために祈りましょう。
 

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