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鷺沼教会月刊誌 Communio (コムニオ 一致)

2005年12月号
降誕祭に思う
クリスマス
クリスマス
助任司祭 土屋 茂明
 
「真の平和を待ち望む日」
 94歳で、今なお精力的に幅広く活躍され、「生き方上手」など数々のご本で、多くの読者を獲得されている日野原重明先生が、新聞のコラムで、クリスマス=「真の平和を待ち望む日」ということを書いておられました。イエス誕生のおり、天使たちが高らかに歌いました。
「天には栄光、地には平和!」
 聖パウロも「キリストは2つのものを分け隔てていた壁を打ち倒し、……敵対を除き去り、1つのものとされた」と、エフェソのキリスト者に書き送りました。クリスマスに、人々は常に平和を願ってきました。不幸な戦争の最中にあっても、せめてクリスマスには平和をと願い、クリスマス停戦をしてきました。第1次大戦の、対峙する塹壕の中から賛美歌を歌い合ったとか、第2次世界大戦の時、欧州の西部戦線では、25日には一日休戦にしていたなど、よく知られています。日本でも、あのキリシタン時代、戦国武将たちは戦いを止めて、共にクリスマスの夜を過ごしています。

 『地上の平和』を出して、世界の平和を心にかけておられたヨハネ23世の最初のクリスマス・メッセージも「平和」ということでしたが、その中で「真の平和があらゆる民族、国民に訪れるためには、一人ひとりの心に平和が与えられなければなりません」と言われました。心の平和は、まず、憎悪、敵対心、妬み、自己中心の欲望など、そういったものを取り除かなければ得られないのです。天使たちは、その意味で「善意の人々に平和あれ」と歌ったのです。

「神は人となり、人は神になる。」
 降誕祭、クリスマスは、いろいろな意味で、人々に受け取られてきました。愛と平和の日、愛を分かち合う日、命をことほぐ日、家族団欒の日、等々。何よりもやはり、神が人となられ、私たちの内にお住まいになられたことを感謝し、お祝いする日です。神が喜びを携え、私たちの内においでになったことを讃える日です。人類が神の愛と恵みの世界に再び返ることができるように、幼子の姿をとられて私たちのところにいらっしゃったことを祝う日です。このあどけない幼児が「道」「真理」「生命」であって、私たちに喜びへの道を開き、その歩みを導き、支えてくれるというのです。

「神は人となり、人は神となる」
そうです。神が人となられることによって、恵みによって、私たちも神の子として、神性に与ることができるようになったのです。(2ペトロ1:4)
 この点を強調したレオ1世教皇(450〜455)のクリスマス説教は有名です。
「キリスト者よ、あなたの身分(尊厳)をわきまえよ。あなたは神の本質に与かる者となったのだから……。あなたの頭が誰であり、あなたは誰の肢体であるかを忘れてはならない。」

 降誕祭を祝うとき、常に私たちは、人格の尊重、命の尊さを高らかに宣言するのです。
「神が人となり、人が神となる」
「永遠の父よ、あなたは人間を優れたものとして造り、救いの業を通して、さらに優れたものにして下さいます。神のひとり子が人となられたことによって、私たちに神の命が与えられますように……」
(主の降誕 日中のミサ 集会祈願)

 

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